粉飾 特捜に狙われた元銀行員の告白
2013-04-26 12:20:06
東京地検特捜部に逮捕、起訴されてから、
1年半の佐藤真言氏が語る事件の真相
その事件とは
中小企業の粉飾決算に関与したコンサルタントとして
詐欺罪に問われ、一審、二審とも2年4ヶ月の実刑判決となり
現在上告中
事後検証的な本ではなく
まさに上告中の被告が
毎日新聞新聞社から出版したという事
この本に注目したのはこの点だった
詐欺罪の捉え方は、検察と被告とは異なっている
粉飾決算をして、銀行や保証協会を騙したという検察
中小企業は赤字決算が多く
赤字決算だと融資は受けられないという現実の間で
粉飾決算をする中小企業は少なくない
被告の関わった企業もそのひとつ
金融機関として融資審査にあたった経験者から言うと
どちらの主張もナンセンスに思えた
赤字決算の会社には貸せない
返済が会社事業によって行われる見通しが高くない限り
貸付を行なってはいけないのは当然のこと
低金利なのに貸し倒れを起こせば、銀行の経営基盤を圧迫し
預金者の預金保護に問題をきたすからである
バブル以降、金利が0に近いのは
銀行とお金を借りつ企業とのもたれ合いがあるからだと考える
赤字なのに、銀行からお金を借り続け
(=預金者からお金を融通してもらい)
事業を続けようというのは虫の良すぎる話で
黒字化できる事業に転換するか赤字企業を廃業すべきであろう
経営コンサルタントのすべきことは
粉飾決算を容認することではなく
粉飾決算をさせないことにあるはずだ
しかし、現実は、書にも書かれているように
粉飾決算をしている中長期業はあまりに多く
銀行の担当者はそれを期待?黙認しているのも事実であろう
故に、なぜ、佐藤真言氏だけが狙われたのか?
検察などの権力当事者は
やるのならすべての企業に平等にすべきであろう
恣意的にやるべきではない
つまり、この事件
書が言うように、一方的に検察が悪いわけではないが
正直者が馬鹿を見ないような社会に導けるような
検察や司法の制度であって欲しいものだと痛感した